私『ただいま~。おッ何やってんだ』
娘「バレンタインのチョコ造り」
私『へぇぇ。どれッちょいと拝借っと』
娘「やめてくれるぅ(怒)お友達にあげるチョコが足りなくなるでしょぉ」
という娘の口の周りがチョコレートだらけでした。
明日はヴァレンタインデーでございます!
ここ何年も「今年こそは」と思いながら、なかなかあげられないでいたネタでございます。
皆様、ハンケチの用意をしてご覧ください。
それは、遡ること40年以上前に小学生だった一人の少年のある一日(2月14日)の物語でございます。
一席お付き合いください。
『今日はバレンタインかぁ。去年はもらえなかったケド今年あたりは何個貰えることやら。
ランドセルに入りきるかねぇ。ポケットに入れたら溶けちゃうしなぁ。もてる男はつらいねぇ。』
<などと妄想しながら学校へ>
『おいおい早速下駄箱に到着だよ。朝から緊張させるねぇ。上履きの上にそっと置いてあんのかなぁ。
まぁ、考えようによっちゃ汚いわなぁ。そんなことより確認作業に入らねば。
では江戸っ子確認いたしま~~す!
ドキッ、ドキッって無いんかぁい。
まぁ、特別な日。ってんでちょっくら登校が早かったモンなぁ。ここはしゃぁないわ。
次いってみよう。』
<教室に到着>
「おぅ、おはよぉ。これ見てみろよ。机の中に入ってたんだケド。誰からかなぁ」
『すげぇジャン。お前モテるからなぁ。今日の夜は食べ過ぎて鼻血だすんじゃねぇぞぉ』
『そうか、机の中ってのは盲点だったわ。そこもありっちゃ有りだわなぁ。いやぁ、かたじけない。
女心ってヤツを解ってないねぇ。俺わ。
では、わたくしも人生初のバレンタインチョコいただきます・・・ん、
見た目は特段いつもと変わりのない机の中だねぇ。ってか汚ったねぇ机だなぁ。
我ながらイヤになるわ。あッそうかぁ。すぐに見えるトコじゃぁあげるほうだって
おもしろみがないモンなぁ。奥のほうに隠してやんなぁ。どれどれ・・・って
カッチカチのパンしか出てきませんケド。んッこれは!
ってマーガリンかぁい。最悪。手ベッタベタ』
<そんなこんなで一日中緊張しっぱなしで学校での一日が終わり。
もちろん帰りの下駄箱にも淡い期待をもちつつ結果はもちろん×>
『俺もぅ帰っちゃうケドいいのかなぁ。今頃誰か俺のこと探し回ってるんじゃ。
そしたら申し訳ないなぁ。も少し学校にいたほうがいいかなぁ。』
<ブツブツ言いながらも帰路へ向かい始め>
『あッうちの玄関の前で待ってるんじゃねぇ。こいつはいけねぇや』
<ってんで手のひらパーでの全力疾走!>
『なんだよ。うちのばぁさんしか居ないジャン。裏のほうにも・・・居ないかぁ。
全力疾走が余計だったか?多分追い抜いちゃったんだわ。』
<そのまま2階の自分の部屋に空のランドセルを置き、ベランダに出て学校方面を凝視>
『誰もこないなぁ。○○クンは随分と貰ってたねぇ。それにひきかえこの俺ときたら・・・
考えてみれば今日は一日朝から全部間違ってたわ。何個貰えるんだろぉ。なんて考えてたケド
バレンタインチョコってやつは心のこもった一個が大事なんだよ。そうだよ。』
<寒風吹く薄暗いベランダで、ずっっっと待ってましたが
誰一人として我が家を訪ねて来る人はいませんでした。>
「ただいまぁ。どうせ誰からも貰えなかったんだろ。可哀想だから買ってきてやったわ。ほれッ」
と僕の小さい手の上にハートの形をしたピーナッツの入っているチョコレート(商品名解らず)を
母さんがのせてくれました。
お母さん・・・
もう少しエピソードがあったのですが、すでにわたくし、パソコン画面が滲んで見えませんので
このへんで。
こんな一日を小学校4年から中学校3年まで過ごした江戸っ子が
今ではみちのく白河の仏壇・墓石店の店長だってよ!
褒めてくれるかい?母さん・・・